Hiker Club Koguma Group | こぐまグループは東京の山岳会です。

お知らせ

会員募集中です。お問い合わせはこちらから。
山と渓谷誌(2024年5月号、10月号)に募集広告を掲載しました。

2020/06/06 奥三河・三ツ瀬明神山(個人山行)

■山行日 2020年6月6日(土)朝発  ■天候 晴れ ■メンバー 1名 

■山行報告(リーダー K) 行動時間 7時間19分、13km 
コース: 乳岩コース 
三河川合駅-乳岩登山口-石畳-鬼岩-鬼岩乗越-胸突八丁-岩場(要注意との表示)-馬の背岩(絶景、転落事故あり)-(山頂までやせ尾根)-明神山(1016m)-中道コース(山渓ガイド地図にはなかった、荒れて崩落ぎみ)-鬼岩乗越(ここから登りと同じルートで三河川合駅)
・三河河合駅~登山口まで32分、そこから山頂まで3時間17分
・山頂から登山口まで2時間30分

 上臈岩から眺めた奥三河の主峰「明神山」、あの時に心は決まっていた。 山渓ガイドによれば「県内で最もアルペン的な気分を漂わせている奥三河の盟主」と称えられている。また「ほぼすべてのルートを通じてクサリ場やハシゴの通過があるので、初心者だけでの登山は控えよう」とある。

 さて、すっかり慣れたJR飯田線、呑気なところがだんだん気に入ってきた。「三河川合駅」に到着すると、例によって自分でドアを開けて列車を降りる。かなり山深い雰囲気で大きな音をたてて流れる川沿いを歩き、32分で「乳岩登山口」に到着。ここでは沢(乳岩川)は静かで、石畳、木々の緑とともにとても美しい。山登りの予定を変更して、ずっとここにいてもいい、という気分になる。

乳岩峡の石畳(明神山登山口)

 登山口からの道のりは、徐々に斜度がきつくなり、道には樹木が太い根を張っていて歩きづらい。全体的に岩盤で根が地表に出ているのだろう。登山口から1時間10分、いきなり大きな「鬼岩」が現れる。ロッククライマーが集まって、岸壁に取り付いたりしていたので、しばらく見学していた。

 ほどなく「鬼岩乗越」に出る。そこから少し歩けば、「是より胸突八丁」の立札があり、急登が始まる。これを登れば、楽しみな稜線だと思って頑張った。胸突八丁を登りきると、「六合目分岐点」があり三ツ瀬コースと合流する。そこからの尾根は岩場がつづく(ハシゴ、クサリ場要注意とある。)。気持ちよく登れる岩場で急登の疲れを忘れさせてくれる。

 岩場を過ぎると、「馬ノ背岩」がある。視界がぱっと開けて、裸の大きな岩~絶壁とぐるりとどこを見ても山、山、山、という絶景で、その日最高にいい気分になった。ただし、過去に転落事故があったようで要注意でもある。そこからやせた細い尾根を歩くと山頂である。まわりは奥三河の山々で眺めがいい。残念ながら、遠くの南アルプスは霞んで見えなかった。

 下りは、結果的に大外れであった。初めての明神山なので下りは別ルートでということで、山渓ガイドには載っていなかったが、インターネットで調べておいた「国体山岳競技コース」らしい「中道コース」で下山した。下山後調べて分かったことだが、以前は「中道コース」で「上級者向き」の立札があったらしいが、そのようなものは見当たらなかった。道は放置状態の急な下りで、荒れて崩落したところもあり、ルート?が分かりにくい。頻繁にGPSで位置を確認しながら足を進め「鬼岩乗越」にたどりついた。

 その後は、登りと同じルートで下山した。下りは登ってきたのと同じルートの方が何倍も楽しかったはずであるが、全体としては十分おつりがくる満足できる一日となった。いろいろ要注意と言われているところもあるが、その日の登りルート(最もポピュラー?)はクサリやハシゴが設置されており難所というところではなく、誰でも楽しめる山である。