Hiker Club Koguma Group | こぐまグループは東京の山岳会です。

お知らせ

会員募集中です。お問い合わせはこちらから。
Instagram(koguma_group)にも山行の写真を投稿しています。

2026/07/21-24薬師岳縦走

■山行日 2026年7月21日(火)~24日(金) 
■天候 概ね晴れ、降雨なし 
■メンバー 3名 

■山行報告(リーダーT ) 
  当初、7月前半の土日を挟んだ4日の日程で山行計画を提出したが、小屋予約が一番の五色ヶ原山荘に電話を入れると、「その日でしたら10本以上のアイゼンを持参するように」とのこと。ということは、お目当ての花も雪の下。思い切って、梅雨明けごろの平日のみの日程に変更した。

 結果は良好、格安便利な毎日アルペン号を往復利用でき、天候にも恵まれた。毎日アルペン号はトイレ付きバスではないが、2時間おきぐらいに15分程度の休憩を取り、登山口まで乗り換えなしで快適そのもの。

 特に帰路は折立出発後、吉峰温泉で1時間20分停車して温泉と昼食が取れるのも実にありがたい。平日のせいもあり一人二席専有。SA有磯海ではFさんはお土産を、私は夕食用に鱒寿司(植万)を買う。

1日目 立山室堂~五色ヶ原

■山行日 7月21日(火)
■コースタイム 
室堂7:35―浄土山9:14―龍王岳9:53―獅子岳12:29―ザラ峠13:58―五色ヶ原山荘14:59

 久々にバスで室堂に降り立つと、登山道探しが難しい。くたびれたような立山ホテルを上がって広場に抜けると、もうそこから花園ははじまっていた。やはりいっぱいの花々はうれしい。朝早いので観光客もまばらで普通の登山がスタートする。

 緩やかに高度を上げ雪渓をわたり、時折雲間から一の越山荘が見え、浄土山に着く。少し下のところで、人々が静かに盛り上がっている。雷鳥だ、この山行の初雷鳥である。龍王岳はザックを降ろして軽くピストン。

 このコースで一番気になっていたのが鬼岳東側の雪渓である。チェーンアイゼンを持って行ったが、山荘の方のご努力でステップを切ってあり、問題なく通過。岩稜帯とアップダウンに疲れを感じながらも、ほぼ途切れることのないアルプスならではの花々に癒されながら獅子岳、ザラ峠をやりすごし五色ヶ原山荘にたどり着く。

 着くや否や「女性は今、お風呂に入れます。」の一言で、案内された個室にザックの中身を放り出して、石鹼なしのお風呂にざぶ~ん。食後は寒くもなく外に出て、ド~ンとそびる針ノ木岳などの山々を堪能。

2日目 五色ヶ原~スゴ乗越小屋

■山行日 7月22日(水)
■コースタイム 
五色ヶ原山荘5:44―鳶山6:16―越中沢岳8:28―スゴ乗越11:49―スゴ乗越小屋12:58

 この日のコースは深く考えずに歩き始めていた。確かにざれていて慎重に歩かなければいけない所はあるが華となる山はない。それでいて行程は一番長い。更に300m前後のアップダウンが三つもあった。それは大キレットなんて高度差ではない。

 その辛さを慰めてくれたのもやはり花、そしてほぼ一日ガスっていたこともあって多くの雷鳥たち。でも、びっくりするような美しくない鳴き声を聞いてしまった。おそらくオスであろう。

 思いの外難儀なこの日は、前泊の五色ヶ原と同じ人がスゴ乗越小屋にやって来る。口をそろえて、「今日のコースはしんどかったぁ。」 平日のせいもありほぼ同年代。

3日目 スゴ乗越小屋~薬師岳・薬師岳山荘

■山行日 7月23日(木)
■コースタイム 
スゴ乗越小屋6:21―間山7:39―北薬師岳9:52―薬師岳11:14―薬師岳山荘12:54

 眼前に迫る赤牛岳に別れを告げ、このルートのハイライトを目指す。小屋から少し登るといよいよ尾根歩き感が強まる。お天気も応援してくれて、日差しがあっても適度の北風が非常に心地よい。しばらく行くと、軽やかに登ってくる人がいる。スゴの小屋のネパール人。今日から加わるスタッフを薬師岳まで迎えに行くという。さすが、距離感が違う。彼の逞しい太ももを見送る。

 この辺りは実に飽きさせない。青空の元、雷鳥も現れてくれるし、花もより一層生き生きしてくる。景色は360°見放題で、歩き進めると方向が変わり見え方が違ってきて、その度ごと足を止めて「あの山は?」考えてしまう。

北薬師岳から薬師岳

 魅力十分な北薬師岳も休憩はほどほどにする。いよいよ薬師岳に到着。休憩は15分と言いながら、いつの間にか一時間近く滞在してしまった。

 

 この先は足場はよくないが、小屋は遠くなくまだ日も高いしと、たっぷり楽しむ。山好きにはあまりにもたまらない裏銀座の絶景が目前である。思い出いっぱいの懐かしい山々も沢山見渡せる。

 薬師岳山荘はそれまでの二日の小屋と違って規模が大きい。折立からの近さでしょうけれど、ここの良さはスゴ乗越小屋から薬師岳までのスケール感だと思う。それを実感しないのはもったいない。

 ここからの夕景はさらに美しい。それを撮るためか最近ライブカメラが設置されたそうだ。東側でなく西向きである。

4日目 薬師岳山荘~折立

■山行日 7月24日(金)
■コースタイム 
薬師岳山荘4:37―太郎平小屋6:34―折立10:40

間もなく太朗平小屋

 長いと思っていた山行も最終日。特に難儀なところもないが、絶対バスに乗り遅れるわけにはいかないので、朝食も頼まず出発する。薬師峠までの道も一部雨が降れば厄介なところだが、しばらく降っていないので不安もなし。薬師峠のキャンプ場は熊対策がされもう少しの間閉鎖のようだ。そのためか、太郎平小屋は平日でも混み合っているらしい。小屋の前ではスタッフと宿泊者交えた伝統のラジオ体操に出くわした。

 太郎平からの下りで弥陀ヶ原が近くによく見える。Fさんが「馬蹄形のように歩いてきたんですね。」と。まったくよく歩いてきたものだ。休憩をゆっくり取りながら降りても最後に時間が余りそうで、折立のトイレ近辺で長居しても仕方ない。下から上がってくる方には勿論どんどん道を譲り、牛歩といわれるほどの足運びで折立に着く。

モウセンゴケ(折立手前)

 今回の山行は思い描いていた以上で、秀逸なドラマをまた観たいと思わせるようなルートだった。絶対に丁寧に辿る山道である。やはり南行がお勧めと言える。