■山行日 2025年8月22日(金)~24日(日)前夜発
■天候 晴れ
■メンバー 5名
■コースタイム 全日8時間

■山行報告(リーダーT )
去年の「行きたい山」アンケートで上位に選ばれた白馬岳と朝日岳に行ってきた。前夜8月21日(木)の21時に戸田公園駅に集合し、Iさんの車で出発。当初は登山口の蓮華温泉まで夜のうちに到着する予定だったが、深夜の長距離移動は大変で夜道も危険なため、道の駅白馬で仮眠することにした。
深夜1時に到着すると、木曜の夜にもかかわらず駐車場は8割ほど埋まっていた。ただし東京のような蒸し暑さはなく、外に出ると涼しくて一安心。男性二人は車内で仮眠、女性二人はテントを設営して休み、Tはテント番としてベンチで星を眺めながら就寝。虫も少なく快適な環境だった。
3時頃、寒さで目が覚める。駐車場ではすでに出発準備をする車がちらほらあり、「みんな蓮華温泉に向かっているのでは?」と不安になり、早めに皆を起こして出発した。道の駅から蓮華温泉までは1時間程度と思っていたが、実際には2時間弱かかると分かり焦る。途中で道を間違えたこともあり、到着は6時頃に。駐車場はすでにほぼ満車で、空いていても車幅的に停められない場所ばかり。ぐるぐる探してようやく1台分のスペースを見つけ、一安心。金曜朝の時点でこれほど混んでいるとは予想外だった。
硫黄の匂いを後にして白馬大池へ出発。低標高はやや暑く、汗をかきながら水を飲みつつ登る。白馬大池周辺は草木の緑と色とりどりの花々が美しく、そこからの尾根歩きは晴天が続き快適だった。Kさんは疲れを見せず良いペースで先頭を進む。途中の小蓮華山では「なぜ“小”が付くのか?」という話題になり、調べたところ「新潟側から見て白馬乗鞍岳(大蓮華)の大きな山塊に対して小さく見えるため」とのことだった。
白馬山荘に到着。国内でも1、2位を争う収容規模の大きな山小屋で、受付もシステマチック。前夜ほとんど眠れなかったため「小屋に着いたらすぐ寝よう」と言っていたが、6畳個室でまずはビールで乾杯。FさんとTは昼寝したが、他の三人はワインを開けて盛り上がっていた。すごい体力だ。その後、夕食を済ませると皆早めに就寝。やはり眠気には勝てなかった。

翌朝4時起床、弁当を受け取り5時出発。すでに日の出時刻は過ぎていたが、白馬岳の登り途中でご来光を拝むことができた。風よけできる場所で鮭や卵焼き入りの朝弁当を食べ、ご来光とともに味わう贅沢な時間となった。

雪倉岳へ向かう途中、避難小屋で休憩。小さなトイレに「使用中」の札が出たまま無人で閉じられ、ちょっとした怪談のような一幕も。この日は朝日岳には登らず、近道とされる「水平道」(実際は水平でないとの噂)を通って朝日小屋へ。前夜しっかり眠ったので皆の体調も良く、予定通りに到着。
ベンチでビールを開け、Yさん持参の「ポップコーンキット」を試す。だがフライパンに穴が開いたらしく、バターが漏れて中央は焦げ焦げに。それでも楽しく美味しくいただいた。小屋の夕食は豪華で、赤ワインの乾杯に始まり、日本海から荷揚げされたカジキの昆布締めや味噌ラーメン(1回おかわり無料)など、他では味わえないメニューだった。夕食後は再び早めの就寝。
最終日も4時起床、5時出発。晴天の中、朝日岳へ登る途中でライチョウの親子に遭遇。すぐ近くまで寄ってきて、5メートルほどだが飛ぶ姿も見られ、一同大興奮。山頂からは日本海を望んだが、海と陸の境界はぼんやりして漁船は確認できず残念。

下山路は登りには厳しいが、下りとしては歩きやすく面白いコースだった。木道や草木に囲まれた道を進むうちに標高が下がると森に入り、やや苦労しつつも無事に蓮華温泉へ到着。温泉で3日分の汗を流し、まさに登山の醍醐味を味わった。

帰りの高速は渋滞を覚悟したが、Fさん・Kさん・Yさんの的確なナビで回避でき、21時台には戸田公園に到着。Tは車窓を眺めながら「リーダーの役割は下山で終わり」と心の中でつぶやいた。皆さん、お疲れさまでした。