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2025/07/13鳥海山

■山行日 2025年7月13日(日) 
■天候 晴れ 
■メンバー 2名 
■コースタイム 
酒田=吹浦―鉾立登山口6:39―8:36御浜小屋8:50―11:43御室小屋―12:08新山―伏拝岳14:03―滝ノ小屋16:39―16:51湯ノ台口登山口―遊佐=酒田

■山行報告(リーダーT ) 
 参加予定の1名が急遽帰京しなければならなくなったため、鳥海山のこのコースは妻と2人で行くことになった。他にI夫妻は御室小屋に1泊して大平山荘に下るという計画で、我々とは別パーティーで歩き御室小屋以降は別コースとなる。

 前日は月山から下山後、盛岡から酒田に向かい駅前の飲み屋で夕食を兼ねて乾杯。翌朝、I夫妻と一緒に酒田から始発電車で吹浦へ行き、予約してあったタクシーに乗り鉾立登山口に向かう。登山口の駐車場は既にほぼ満車で、多くの登山者で賑わっている。この日のI夫妻のコースタイムは我々より短いので、お互いに別れてそれぞれのペースで登ることにした。

天気は快晴、雲一つなく眼下には日本海を眺めることができる。登山道は石畳状に整備されており、歩きやすくなっている。1時間ほど歩くと賽の河原に到着。水場のある開けた場所で、チングルマなどの花がそこかしこに咲いている。

ここからさらに40分ほど歩くと御浜小屋に到着。お花畑の下には鳥海湖が、その向こうには昨日登った月山を眺めることができるなど、とても美しい場所である。鳥海湖から目を左に向けるとこれから登る鳥海山(新山)がそびえている。まだまだ登りがきつそうだが、ルート上には雪は見えない。しばらく休憩しているとI夫妻が追いついてきたので「御室小屋でまた会えるといいね。」などと言葉を交わして出発した。

ここから鳥海山への登山道もしばらくは石畳状の道が続いている。七五三掛の分岐に到着すると新山に向かうためにからコースを左にとる。これまで歩いてきた外輪山から、中央火口丘である新山に登ることになるので、一旦急なカルデラ壁を下り、カルデラである千蛇谷の雪渓を登る。御室小屋に着くと多くの登山者が休憩している。誰が演奏しているのか、津軽三味線の音色が新山の方から聞こえる。少し休憩した後で新山へ向かう。

御室小屋からは荷物を持たないでピストンで新山に登る人が多いが、我々はさらに行者岳方面に下るので、荷物を持ったまま登った。新山は大きな岩が積み重なったような山である。高度感もあるが、小石が少ないので落石の心配はあまりなく、ペンキの印を慎重にたどっていけば特に問題はない。山頂からは遠くに早池峰、焼石、栗駒などを眺めることができる 。

 山頂は狭くどんどん人が登ってくるので、急いで写真を撮り、登りとは別のルートから下る。途中で津軽三味線を背負った若者に会ったので、話を聞いてみると目的は分からないが鳥海山の周辺の各所で演奏しているということである。我々が御室小屋に着く前からいい音色が聞こえてきたと話すと、嬉しそうにしていた。

 新山からの下りでは途中から雪渓となっており、登ったルートより岩場の通過が少なく、さらにルートをショートカットしてカルデラ壁に取りつくこともできた。急なカルデラ壁を登りきると外輪山の上は伏拝岳までほぼ平坦な道となっている。伏拝岳からは湯ノ台口コースを下る。最初は急坂を下るが、しばらくすると大きな雪渓に到達する。ここからは軽アイゼンを履いて下った 。

 当初このコースは急勾配の雪渓を下るので、滑落の心配をしていたが、実際はトラバースをする箇所がいくつかあるものの、思っていたほど傾斜がなく、アイゼンもよく効くので問題なく下ることができた。そればかりか例年ならば数個に分かれている雪渓が、今年は積雪量が多かったせいですべてつながっていたため、夏道を歩くことなく1910mから1660mの河原宿付近まで比較的楽に一気に下ることができた。

 河原宿の小屋は潰れており、今にも倒れてきそうな状態となっている。ここまで来ると携帯の電波が通じるようになるので、1時間後に滝ノ小屋登山口に迎えに来てもらえるようタクシーを依頼した。滝ノ小屋で待っていた庄内弁のおしゃべりな運転手が運転するタクシーで遊佐駅まで行き、電車で酒田に戻った。

 天気が良く、鳥海湖の美しい眺め、新山の岩場、長い雪渓歩きなど変化にとても富んだ山行であった。