Hiker Club Koguma Group | こぐまグループは東京の山岳会です。

お知らせ

会員募集中です。お問い合わせはこちらから。
山と渓谷誌(2024年5月号)に募集広告を掲載しました。

2023/09/24 田代山、帝釈山

■山行日 2023年9月24日(日) 
■天候 晴れ 
■メンバー 11名 
■コースタイム 
猿倉駐車場6:05-7:51田代山(弘法沼)-8:18 田代山避難小屋 8:34-9:39 帝釈山10:08-11:04 田代山避難小屋 11:43-13:08駐車場 

■山行報告(リーダーT) 
 暑かった夏の終わりがみえ始める頃、比較的空いている高層湿原の草紅葉で秋への移ろいを感じようと田代山の山行を計画した。当初は前日の夜に車で出発する計画であったが、駐車場でテントを張り、鍋でもして飲みたいという皆さんの意見により、昼過ぎに出発することになった。

 予め調べておいたネットの情報では田代山の猿倉登山口への林道は栃木県側からは通行止めになっており、福島県側から入る必要があるとなっていたが、カーナビやGoogleマップの経路探索にはそのような情報が入っていなかったため、結果としてI車とT車は日光を通り、遠回りをして猿倉にいく羽目になってしまった。

 猿倉駐車場へはダートの林道を走ること約30分、I車、T車とも18時過ぎに到着。30分以上前にO車は到着しており、すでにテントの中で飲み始めていた。車をとめた猿倉登山口手前の駐車場は広く、トイレもあるが、他に車はとまっておらず貸し切り状態で、酒を飲んで騒ぐには格好の場所になっている。

 用意してきたコンロで作った餃子鍋、ウインナー、焼きおにぎりなどを食べて酒を飲み、ちょっとしたこぐま祭りのようになってしまった。テントは4人用2張りであったが、少し寒くなってきたので、うち1張りに9人が入り、狭い中でちょっと羽目を外しつつも大いに盛り上がった。

 翌朝は5時半に起床。気温は10℃以下で、この夏の暑さを考えると贅沢なことだが、多少肌寒く感じる。テントを片付けるなど用意をして6時過ぎに出発する。日曜日だというのに猿倉登山口の駐車場にも車はたった1台しかとまっていない。樹林帯の登山道ではまだ紅葉はしていないが、道端のところどころには赤い実やキノコが生えており、秋を感じさせる。

 昨日雨が降ったせいで道は濡れており、やや滑りやすくなっていたが、ドロドロになるほどではない。小田代まで少し急登ではあるが、涼しいためあまり汗をかくこともなく気持ちがいい。1時間ほどすると木道が現れ、小田代に到着。名の通り小さな湿原である。ベンチなどなく人も来ないので狭い木道の上で少し休憩。湿原の草は既に枯れており、草紅葉状態である。前方には田代山が見える。

 滑りやすい木道をさらに20分ほど登ると田代湿原に着く。青い空と池塘、誰もいない広々とした湿原の赤い枯草とのコントラストがとても美しく、感動的な景色である。栃木県の山並みや、越後三山、日光の山々を見渡すことができる。弘法沼は周囲の木々を映し、吹いてくるそよ風はとても気持ちがよく、まさに秋まっさかりである。

 湿原から樹林帯に入るとすぐに田代山避難小屋に出る。ここには広いベンチやトイレがあり、ゆっくりと休憩ができるようになっている。避難小屋の中やトイレはとてもきれいで、泊まるにしてもとてもいい場所である。

 ベンチでまったりした後、帝釈山へ向かう。田代山までと言っていたO(H)さんも一緒に来ることになった。帝釈山へはところどころに小さな岩場のある樹林帯の道で、2か所ほど短い梯子があり、1時間ほどで山頂に到着する。帝釈山頂からは燧ケ岳、日光白根山なども見渡せる。ここで集合写真を撮り、周囲の山々を眺めて30分ほど休憩した後、元来た道を下山する。

 避難小屋まで戻ると、混んでいるというほどではないが、何人かの登山者が登ってきている。半日影のベンチを探してコーヒーを沸かし、のんびりと休憩する。田代山の木道は一方通行で来た時の道の南側の木道を通るが、ここではさらに快晴の空の下、限りなく続くような湿原の広さを感じることができる。さらに登ってきた道を1時間ほど下ると駐車場に到着。

 帰りは一旦道の駅田島に集合、買い物をしたのちここで解散し、それぞれに帰宅の途につく。だが帰りの東北道は事故渋滞のため、各集合駅に着いたのは19時から19時30分頃になってしまった。