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2023/07/04-05 火打山、妙高山

■山行日 2023年7月4、5日(火、水)前夜発 
■天候  4日 晴、5日 曇り 
■メンバー 2名
■コースタイム 
4日 笹ヶ峰登山口5:35-8:13富士見平-9:17高谷池ヒュッテ10:05-12:03火打山12:32-13:38天狗の庭-14:01高谷池ヒュッテ 
5日 高谷池ヒュッテ6:02-6:48黒沢池ヒュッテ-9:47妙高山(南峰)10:11-北地獄谷-13:38燕温泉 

■山行報告(リーダーT) 
 当初7/2~3の予定だったが、他に参加者もいないということで日程を7/4~5に変更。さらに麻平方面の道の橋が崩れて通行止めということなので、笹ヶ峰から登り、燕温泉に抜けるコースに変更した。3日の夜に車で出発。23時前に笹ヶ峰の駐車場に到着し、車中泊。

7月4日(火) 
 天気は快晴。5時半に笹ヶ峰登山口を出発。早朝は涼しくていい。様々の種類の鳥が鳴く樹林帯の木道を進む。黒沢橋を渡ると次第に急登となり、木々の間からは白馬岳を中心に北アルプスの山々を眺めることができる。

 富士見平を過ぎると火打山、影火打、焼山が姿を現す。9時過ぎには高谷池ヒュッテに到着。この日はあと火打山の往復だけなので、花の写真を撮りながらのんびり行動することにした。高谷池ヒュッテはハクサンコザクラの咲く湿原に囲まれた大変美しい場所にある。ヒュッテのベンチでのんびりしてから火打山に向かう。

 天狗の庭の湿原の池塘は残雪の火打山を映し、お花畑にはワタスゲやコバイケイソウが花盛りである。火打山までの道にはお花畑が点在しており、決して派手な群落ではないがイワカガミ、キヌガサソウ、ミヤマキンポウゲなど非常に多くの種類の花を見ることができる。まさに花の名山である。

 火打山の山頂からは妙高山はもちろん、箱庭のような池塘に囲まれた三角の高谷池ヒュッテの眺めがとても美しい。天気が良く、平日で人も少ないのでいつまでも居たい山頂だ。

 ヒュッテに戻ってきてもまだ2時なので、外のベンチでコーヒーを飲みのんびりと過ごす。ヒュッテはまだ木の香りがするほど新しい。20名ほどの定員だが、荷物を横においても十分なほどの広さのスペースがある。ヒュッテのスタッフによると、この日予約は少なかったが、天気が良いので直前になって急に予約が入りほぼ満室になったとのこと。

 小屋には人気山岳ユーチューバーのアリョーナさんも来ていた。後で分かったことだが、彼女とは昨年9月末に穂高岳山荘でも一緒になったようだ。小屋の夕食はカレーとハヤシの組み合わせ。山小屋ではよくある簡単なメニューだが、特にカレーはおいしかった。

7月5日(水) 
 天気は曇り。朝食を終え、6時に出発。高谷池ヒュッテから妙高山までピストンする人も何組かいて、抜きつ抜かれつで歩いていく。ここでも道端にはいろんな花が咲いている。黒沢池ヒュッテからは登りが始まる。急登を登りきると妙高山の外輪山である大倉乗越に着く。ここから急な下りとなり、2か所ほどの雪渓をトラバースして進むと妙高山の登りとなる。雪渓になっている涸れ沢の道を登り、最後の急登を登りきると「妙高山」の看板がある北峰になるが、ここを通過し妙高山の最高地点で妙高大神のある南峰で休憩。曇っていて昨日ほど視界は良くないが、野尻湖や北信の山々を見渡すことができる。

 南峰からの下りは急な岩場であり、さらに400mほど下ると鎖場に出る。かなり長く、急な鎖場で、下部には階段状にステップが切られている場所もあるが、とにかく高度感がある。鎖場を通過し天狗堂の分岐を過ぎ、「胸突八丁」の坂を下ると、硫黄の臭いがする北地獄谷に、さらにしばらくすると称明滝、光明滝に出る。名前は知らなかったが、大変に落差の大きい2段の滝である。

 その後しばらく舗装された歩道を下り、13時半頃に燕温泉に到着。ここから笹ヶ峰の駐車場へ戻らなければならないが、来週にならないと笹ヶ峰へのバスはない。そこで14:31発の妙高市営バスに乗り、杉野沢温泉で下車。ここで待たせていたタクシーに乗り、笹ヶ峰の駐車場に戻る。駐車場では偶然にも高谷池ヒュッテで同時刻に出発し、妙高山をピストンしてヒュッテからの道を下ってきた人たちと再会することができた。

 この季節の火打、妙高山は期待した以上に花の種類が多く、さらに湿原と残雪の火打山との調和がとても美しい。秋の草紅葉の頃も素晴らしいとのことで、また来てみたいものである。