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2023/05/10-11 北アルプス 燕岳

■山行日 2023年5月10日(水)~5月11日(木)朝発 
■メンバー 2名 
■コースタイム 
10日 中房温泉10:4414:16合戦小屋14:36-16:31燕山荘 
11日 燕山荘6:22-6:42燕岳7:09-7:29燕山荘7:35-8:03蛙岩8:33-9:00燕山荘9:36 -10:23合戦小屋10:39-12:56中房温泉 

■山行報告(リーダー T) 
 当初予定していた5月7日、 8日は両日とも雨ということで、 10日、11日に変更。結果としてこれが良かった。と言うのは、後でわかったことだが、8日の大雨による土砂崩れで、中房温泉に続く林道が通行止めになり、5月10日の8時に開通したということである。

5月10日
 朝6時に家を出発して、中房温泉には10時半ごろに到着。駐車場には数台の車しかない。北アルプスの三大急登の合戦尾根とあって、登山口からいきなり急登が続く。はじめは樹林帯であるが、今年は特に雪が少ないとあって、富士見ベンチまではほとんど雪がない。合戦小屋になってやっと雪道が続くようになるので、ここでアイゼンを履く。

 天気は晴れ、風もあまりなく、歩いていると暑いくらいである。合戦沢の頭を超えたあたりから常念岳の向こうに槍の穂先が見える。次第に急な斜面のトラバースになる。雪が崩れれば谷へ落ちてしまいそうな場所だが、雪はある程度締まっているとともに小屋の人がちゃんと道を切ってくれているおかげで、気をつければ問題なく登れるようになっている。結構しんどい登りである。人は少なく、燕山荘までに出会った登山者は1人だけである。

 すこし時間がかかったが、16時半には燕山荘に到着。燕山荘のスタッフの応対は大変丁寧で、まるで観光地の旅館のようである。宿泊客はたったの9人、うち6人は小屋の修理に来た職人で、登山客は我々を含めて3人のみ。この日の朝まで中房への林道が通行止めになっていたからだろう。4人用の半個室を2人で占有できた。

 夕食を終え、水晶岳に沈む夕日を眺めたあと、広々とした食堂でストーブに当たりながら、8時半の消灯までテレビや読書をしてゆったりと過ごすことができた。

5月11日
 外でご来光を眺めてから朝食後、小屋に荷物を置いて燕岳に登る。稜線にはほとんど雪がなく、アイゼン、ピッケルなしで大丈夫である。20分くらいで山頂に到着。

 山頂からはからは笠ヶ岳、北穂から槍、双六、鷲羽、水晶、黒部五郎、野口五郎、立山、針ノ木、鹿島槍、餓鬼などの山々が一望でき、素晴らしい眺めである。

 小屋に戻ってから次は大天井に通じる尾根を蛙(ゲロ)岩まで歩く。この尾根にも雪がない。蛙岩は稜線上にある大きな岩の塊で、岩の間を通ると蛙岩に出る。途中にあるイルカ岩やめがね岩はなるほどと思うが、蛙岩はどう見ても蛙には見えない。ここからは燕岳とは見る角度が変わるので、針ノ木、立山の他に剣岳もよく見える。小屋に戻り、帰途につく。

 この日も暖かく、雪は腐ってきている。昨日はほとんど人には合わなかったが、この日は比較的多くの人とすれ違った。登りは大変だったが、下りは快適で、あっという間に合戦小屋に到着。ここでアイゼンを外し、1時頃には駐車場に到着した。

 昨年5月の蝶が岳に引き続き、今年は燕岳に登ったが、残雪の北アルプスの山々は何度訪れても飽きないものである。