■山行日 2023年5月3日(水)~5月5日(金)朝発
■メンバー 4名
■コースタイム
3日 長者原11:20-12:25展望地12:30 - 雨ヶ池12:40 - 13:20坊がつるテン場
4日 テン場7:00 - 諏峨守下7:50 - 8:40久住分かれ8:55 - 9:30久住山9:40 - 10:40中岳10:45 - 11:20久住分かれ11:40 - 12:50法華院温泉山荘(入浴後テン場へ)
5日 テン場6:55 - 段原8:10 - 8:40大船山8:55 - 段原9:20 - 10:15テン場
撤収後テン場発10:55 - 雨ヶ池11:50 - 13:00長者原
■山行報告(リーダー I)
5月3日(晴れ)
博多駅からディーゼル特急列車で2時間、豊後中村駅で降りたのは登山者ばかり40人ほど。町営バスに乗り換えて登山口の長者原に向かう。ここは阿蘇と由布院を結ぶ“やまなみハイウェイ”のビューポイントの一つで、連休ということもあり多くの観光客で賑わっていた。バス停の前には、モンベルのフランチャイズ店があり、ここで殆どの登山用具を調達することができる。
身支度を整えて出発。今日の行程はおよそ2時間、軽い足慣らしだが皆久々の大型ザックのため慎重に歩を進める。快晴で気温も高く半袖1枚でちょうど良い。ひたすら登りにだいぶ汗をかいた頃、最初の1本で長者原を見下ろす展望地に着いた。なんと今日の登りはここまで。以後は平坦な道を進み、雨天時にだけ出現する雨ヶ池を抜けると、眼下に高層湿原の坊がつるが現れた。
そこから一気に下降してテン場に到着。既に色とりどりのテントが張られており、我々も早く良い場所を探そうと広大な坊がつる内を歩き回る。結局、綺麗な避難小屋のそばに平らな場所を確保し、4人それぞれが至近距離にマイテントを設営した。まだ2時前なので、徒歩15分ほどの法華院温泉山荘を視察に行き缶ビールを購入。今日はさほど歩いていないため入浴はパスしてテントに戻り、ビールと持参の酒、各自が持ち寄ったつまみ類等でゆったりした時を過ごした。
5月4日(曇り一時小雨)
サブザックに必要品を詰めテン場を出発。まずは法華院温泉山荘まで行き、山荘裏の道を砂防ダム沿いに進む。諏蛾守越ルートとの分岐までくると一面火山帯らしい荒涼たる景色が出現。しばらく平坦な道を渡渉も交えながら進むとやがて稜線に突き上げる急登となり、着いた所が登山ルートの交差する久住分かれ。反対側に阿蘇方面の展望が開ける。
ここには立派な避難小屋とトイレがあり、多くの登山者が休憩をとっていた。さあ雲がかからないうちにと主峰の久住山を目指す。子供連れでも登り易い山なので登山者が多い。ガレ場を時計回りに30分ほど歩いて賑わう山頂に到着した。記念写真を撮ったところ、ここはスマホの電波が通じたので早速こぐま伝言板にアップする。
次に連山最高峰の中岳を目指すが、人込みを避けて裏から回り込むルートを選択。一旦下った鞍部から山上の池を目指すことにしたが、Tさんは体力があり余っているようで、さらに先の稲星山(1774m)まで登ってから池で合流することに。下から姿がよく見えていたが、プラス40分の行程を早掛けし、結局池のほとりに着いたのはほぼ同時であった。
そこから尾根に出て岩のゴロゴロした斜面を登ると九州本土最高峰の中岳に着く。山頂は狭いので早々に下りてすぐ隣の天狗ヶ城を経由し再び久住分かれへ戻る。ガスってきて殆ど展望はない。来た道を戻って法華院温泉山荘には13時前に到着。早速楽しみにしていた温泉に入る。洗い場に水しか出ない、ただ浸かるだけの風呂ではあるが、何時間でも入っていられそうな適温で体の芯から温まる名湯であった。
入浴後テン場に戻り、皆で今後の予定を相談する。本来ならあと2泊する計画だが、天気が崩れ始めており明後日は確実に大雨とのことで、明日は大船山をピストンの後、撤収して下山することにした。ならば食料もみんな食べちゃえと、豪華な宴会を行った後早々にシュラフに入ったが、早くも雨が降り始め、夜通し雨粒がテントを叩き続けた。
5月5日(曇りから晴れ)
昨夜の雨がうそのように止んでまずまずの天気。傍に避難小屋があるため、思い切ってテントを撤収し大型ザックにパッキングしたうえで小屋内にデポする。サブザックで大船山を目指すがしばらくは広葉樹の林で展望はない。平治岳方面との分岐である段原に着くとようやく景色が開けた。ここにも立派な避難小屋があり大事に使われていた。
岩場を越えガレ場を登ると大船山頂に到着。単独行の女性が休んでいたので写真撮影をお願いする。久住山と比べ人が少なく静かな山であるが、3週間もするとミヤマキリシマが山肌を一面ピンク色に染め、その時期は相当賑わうらしい。今回山行最後の展望を楽しんだ後、帰路は休憩も取らず一気にテン場までかけ下った。
避難小屋で風を避けて昼食タイムの後、大型ザックを背負って下山を開始する。気が付くと周囲のテントはかなりまばらになっていた。みんな雨天を嫌って下山したようだ。サヨウナラ坊がつる、明るく開けた最高のテン場でした。
あとは来た道を辿って長者原の登山口に戻り、町営バスと高速バスを乗り継いで博多の中心街へ。今夜は全員ビジネスホテル泊なので時間を気にする必要がない。もつ鍋ほか博多のうまいものを堪能して、九州の山旅を締めくくった。