■山行日 2022年4月16日(土)朝発
■天候 曇りのち晴れ ■メンバー 8名
■コースタイム
石裂山バス停8:50-11:27石裂山12:17-12:20月山12:40-13:42石裂山バス停
■山行報告(リーダー T)
I(H)夫妻とO(H)さんはJR北浦和駅からリーダーの車に乗り、自分たちの車で向かったI(W)夫妻とは石裂山登山口で集合することにした。石裂山バス停の駐車場に到着し準備をしている間、先に上の加蘇山神社の駐車場に到着していたI(W)夫妻がやってきて合流した。まず古びた加蘇山神社の祠にお参りする。この道の傍らには樹齢何十年、何百年ともみられる太い杉の木がたくさん立っている。さらにその周辺に生えている苔もなかなか見事である。
龍が滝の分岐に着くとここから左側に行く右回りの周回ルートを行く。何本もの杉の木が集まり、一本の木のようになっている千本桂を通り、登山道を進む。木の根が多く張り出しており、しかも昨日の雨でとても滑りやすい。さらに歩くとやがて最初の岩場である行者帰りの岩の鎖場になる。下から見ると、とても高度感があり確かに鎖がなければ行者でも帰りたくなるのは分かる。しかし登ってみると2本の太い鎖があり、さらに岩には足場も多いため下から見た時に感じたような高度差は感じられなかった。
ここからさらに進むとやがて奥宮の分岐に到着。奥宮へは長い梯子がかけられている。面白そうなので寄ってみることにした。入口に水の滴る洞窟の中に祠がある奥宮を見学してから元の道に戻る。
この辺りで先に写真を撮るために「個人山行」で来ていたまるで仙人のような面構えのI(T)さんと合流する。東剣が峰までは、いくつかの梯子や鎖を通過するが、いたるところに「危険、滑落注意」の看板がある。梯子や鎖はしっかりしていて問題ないが、梯子を登りきった場所が狭くて片側が断崖になっているため結構足がすくむ場所もある。実際に毎年のように滑落事故があるようで、もしかしたらこのようなところで転落する人がいるのかもしれない。
このように結構緊張を要する山である一方で、道端にはカタクリが咲いていたり、いたるところで満開のアカヤシオが見られ、花になごませられる。とてもいい季節である。東剣が峰を過ぎると、下が見えずどこまでも続くかのようなものすごく長い梯子を下ることになる。ここではいくつかの梯子を渡り継ぐのであるが、ところどころ梯子の段が抜けているところもあるため慎重に下る。
やがて石裂山に到着。ここでほっと一息、コーヒータイムにする。山頂からはアカヤシオの向こうに雪を被った日光の山々が眺められ、春の陽気とともに気持ちがいい。
50分ほどのんびりしてから山頂を出発。少し歩くと月山に到着する。月山は樹木が少なく、石裂山以上に山々が見渡せる。ここも大変眺めのいいところで、皆で写真を撮る。ここではセミプロのI(T)さんから撮影場所や撮り方などのワンポイントアドバイスもあった。月山からの下りは多少の鎖場はあるもののさほど難しいところはなく容易に下ることができた。ただ急坂であるとともに木の根が張り出しており、濡れていて滑りやすく結構歩きにくい。実際に登りのルートのように危険個所が少ないので、こちらのルートからピストンで石裂山には登ってくる人も多いようである。やがて登ってきた道との分岐を経て駐車場に到着する。
石裂山は鎖場や長い梯子の岩場があり結構スリルのある山である一方で、アカヤシオとヤマブキ、カタクリなどの咲く名に恥じない花の百名山であり、春を感じられる充実した山歩きとなった。