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2021/09/20 南会津 三岩岳~窓明山(個人山行)

■山行日 2021年9月20日(月)前夜発 
■天候 晴れ ■メンバー 1名 
■コースタイム 
小豆温泉駐車スペース4:00-避難小屋6:50-三岩岳7:30-窓明山9:05-駐車スペース12:00

■山行報告(リーダー O) 
 今年の目標の「雪の時しか歩いていない山を訪ねる」をやっと一つ果たせた。初夏の花の多い時にと考えていたのだが、コロナのせいもあって秋になってしまった。

 小豆温泉に入る橋の手前左に駐車スペースがある。トイレがないので仮眠するならだいぶ手前になるが、番屋の道の駅あたりが良いと思う。スノーシェッドの脇から入る黒桧沢ルートは崩壊しているため今は使えず、少し下流からの国体コースを利用する。

 まだ暗いうちから歩いたが、よく整備されているので問題はない。しかしいきなりの急登だ。暑くてスパッツなんかつけなければよかったとおもったのだが、避難小屋の少し手前あたりから、尾根に湿原を持つ山特有の水分の多い道となった。小屋付近から眺望が開け、実の赤くなったナナカマドや色づき始めたオオカメノキなどが青空に映える。途中の小さな湿原も良い。ここはやはり花の山かな? でも今日は秋を楽しもう!

 山頂は西側がブッシュで多少見えにくいもののなかなかの展望。南西の会津駒ケ岳の向こうに少しだけ燧ケ岳が頭をのぞかせ、南に白根山から始まって男体山~女峰山と日光の山々が続き、田代、帝釈から続く尾根の向こうに高原山がやけに大きい。その左に那須の山々。茶臼岳から始まって二岐山まで。これは可愛く並んでいる。北は名前の分からない小さな山々が雲海を湖のように抱えて墨絵のようだ。

 このあたり山スキーであれば自由自在に歩ける。ゆるやかに起伏する尾根だが、秋の今は少し道をはずすとヤブに覆われ手強そうだ。下る途中で西側の良く見える所に出た。越後の駒ケ岳と中ノ岳の間、手前に荒沢岳がいつもと違うびっくりするくらい鋭鋒として存在感を現していた。

 さて三岩岳から窓明山まで本日のクライマックス。鞍部まで沢のような処も少し歩くが、おおむね気持ちの良い尾根だ。途中湿原に寄ったり、ゆっくり楽しめる。近くに会津駒や尾瀬、燧ケ岳などの名所を控えているせいか、誰も登ってくる気配はない。結局終日貸し切りだったのだが、こんなに良い山を独り占め、申し訳ないという気分である。

 窓明山の下り始め、東の景色が良い! 広く刈払われた道の真ん中で大の字になってしばし休んだ。…とここまでは良かったのだが、家向山の登り返しで足がつり始め、例の薬を飲んでだいぶ休む。家向山から巽沢山そして登山口まで30分×30分の下り。何しろ急下降。道が荒れていないのが救いだが、足場のハキ!とした所のない急斜面にところどころロープが流してある。1本目の30分は何とかクリア。ラストの30分はしばらく山に行けなかったツケが出たのか、膝も痛み出しノロノロと4~50分もかかってしまった。

後はトボトボと車道を車まで、靴を履き替えるのに何度も足がつって見られたものではなかった。駐車場の国道すぐ上流側に窓明の湯という立ち寄り湯ができていたので、足をもみほぐし、少し遠回りになるが、道の空いている只見まわりで帰った!

※さて考えてみたら、このあたりの山、会津駒ケ岳も燧ケ岳も無雪期には登っていないことに気がついた。中門岳に続く美しい草紅葉も見えてしまった。しかしこの二つとも登山者が多すぎる! 何としたものか。