■山行日 2021年3月6日(土)朝発
■天候 雨上がり後の曇り ■メンバー 1名
■ルート 乳岩コース
乳岩登山口-石畳-鬼岩-鬼岩乗越-胸突八丁-岩場-馬の背岩-(山頂までやせ尾根)-明神山頂(前回霞んで見えなかった南アルプスまで見渡せた。)
下山ルート:登りと同じルート(前回は下りは別ルートでハズレだったので)
■山行報告(リーダー K)
昨年(6月6日)に歩いた明神山を、再び歩いた。明神山に限らず、この一年間、三河~奥三河の本宮山、宇連山、鳳来寺山、瑠璃山とかを複数回歩いている。今回は天気予報が雨から曇りになったので、急遽出かけることにした。朝思い立っても、直ぐにその日のうちに登れる手頃な良い山が近場にたくさんあり、自宅の千葉ではありえないことなので、自ずと山へ足が向かう回数が多くなる。
登山口となる乳岩峡、いきなり素晴らしい。石畳と木々に包まれた空間に、絶え間ない沢音の調べが体の中に染み込んできて、それが幻水の世界へのいざないである。非日常的空間へすうっと吸い込まれていく、乳岩峡はそんな異次元への扉である。これだけで来てよかったと、明神山へ踏み入れた足へ語りかけてくるようだ。
心浮き立ち図らずも、乳岩峡~鬼岩~鬼岩乗越~「是より胸突八丁」まで身の丈を超えたペースで歩いてしまった。前回は奥三河の主峰「明神山」ということで、慎重に歩を進めたのだが、今回は胸突き八丁あたりからきつくなってきた。かなりしんどい。それでも、これを登り切れば雲上の世界が待っていると思って踏ん張った。
山頂までの最後の1kmは標高差もさほどないにもかかわらず、地図上60分となっており慎重さが必要な時間を要するところである。岩場、鎖場、はしごなどが連なり、わくわくする極上の道のりである。岩場に長々と鎖が垂れ下がっており、とりついてみると、雨上がりで濡れており、つるつる滑ってグリップがきかない。どおりで今日は人が歩いていないわけだと、やっと気がついた。前回はさほど困難には感じなかったが、表面状態でこんなに違うもんなんかと一瞬弱気になってしまった。強引に鎖を頼ることはやめて、身の丈にあったホールドがありそうなルートを見定め、慎重に登った。以後、その日は鎖は使用しなかった。
馬の背岩は、やはり絶対の存在感がある。岩尾根自体の姿、そして周囲の景観、もはや奥三河古来の懐かしさすら感じる宇連山、鳳来寺山、 鳳来 湖...上臈岩にペンギン岩も小さく見える。
そうして最後の短い急登をつめると、そこは天空に浮かぶ明神山の山頂である。 わくわくしながらもちょっとだけ苦労した道のりの後は、遥か南アルプスの山々が見渡せる山頂からの眺めがひとしおであった。