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2020/04/04 雁坂峠~古礼山(個人山行)

■山行日 2020年4月4日(土)朝発  ■天候 晴れ ■メンバー 2名 
■コースタイム 雁坂トンネル駐車場8:00-10:50 雁坂峠11:00-12:30古礼山13:00 ―14:00雁坂峠14:30-16:00雁坂トンネル駐車場 歩程:8h

■山行報告(リーダー I)
 4月4日、本来は檜洞丸に行く予定であった。しかし、コロナの影響で中止になった為夫婦2人でどこかへ行こう・・・という事で、お手軽で眺望の良い雁坂峠に行くことにした。雁坂峠だけだと少し物足りないので、古礼山まで足を延ばす事に。ここは山頂が広いカヤトの原になっていて、富士山と南アルプスの絶好の展望台だ。テーブルとベンチも設置してありゆっくり休憩するにはとても良いところ。 早朝5時に家を出発した。途中、栃本の関所跡へ立ち寄ったりして、登山口には8時少し前に到着した。

 今回取るルートは秩父往還といわれ、とても古い道だ。遠くヤマトタケル尊が蝦夷成敗のおり通過したり、武田信玄も利用した由緒正しい道で昔は国道であったとの事。この峠は針ノ木峠、三伏峠と共に日本3大峠に数えられており、秩父往還は甲州と秩父を結ぶ重要な交易路であった。 峠まで山梨側の道は南斜面のため雪は全くない。コロナの影響で登山客は誰もいないが、峠の直下で今回唯一単独の女性の登山客にあった。この人は雁坂峠のみピストンする模様。我々は小休憩の後奥秩父縦走路を古礼山へと向かう事にする。

 縦走路は、今までとは違い雪がかなり深い。時々雪を踏み抜き膝上まで潜ってしまう。水晶山の手前で雪の為登山道が判らなくなり少し迷うことになってしまった。苦労をして先を進んでいたが、突然先を行くA子が悲鳴をあげた。何事かと前を見ると大きな雄鹿が死んでおり登山道を塞いでいる。異臭もなくまだ新しい死体のようだ。色々とハプニングが続いたが、何とか水晶山にたどり着いた。

 水晶山を越えると、雪道は大きく下る。ここからは、腐った深い雪道ではなく凍結した氷の道に変わる。古礼山直下の急登では道がガチガチに凍っており、アイゼン無しでは進むことはできない。木の枝に捕まりながらなんとか急登を登りきると、カヤトの原の古礼山が広がっていた。ここは奥秩父縦走路の中で私のお気に入りの一つでおすすめの場所。ベンチでゆっくりコーヒーを沸かし休憩を取った。楽しみにしていた眺望は・・・? 春霞の為富士山も南アルプスも残念ながら望むことができなかったが、開放感のある広い山頂を一人占めする事ができた。

 十分休憩を取ったので雁坂峠へ戻ることにする。往路は誰もいない雪道で踏み後も無く道に迷った為予定より時間がかかってしまったが、帰路は迷う事もなく1時間弱で峠に到着した。峠から秩父側の雁坂小屋への道は北側の為凍結しているようだ。植生も山梨側と秩父側では大きく異なる。山梨側は明るく秩父側は鬱蒼としており暗い感じがする。雁坂小屋には国道が中を通過する有名なトイレがありA子に見せたかったが、時間も迫っていた為今回はおとなしく登山口へと下山をする事にした。

 今回は、コロナの影響で山も帰りの道路も空いていた。いつまでこの状況が続くのだろう? 早くこぐまの仲間と以前のように山に行きたいと思った。